美容室で重要な「人時売上高」など規模にとらわれない比較に使える3つの指標

POSシステム

 

美容室の売上を比較する時、どのような売上を見ていますか?

 

今回は、美容室やサロンの大きさやスタッフ数などの規模にとらわれない売上比較に使える3つの指標を紹介します。

 

 

美容室やサロンの売上について話しをしている際に、相手に伝わらないと感じたことはありませんか。

 

またその逆で、伝わってこない、イメージがわかないと感じたことはありませんか。

 

例えば、

Aさん:「美容室の売上どのくらい?」

Bさん:「月の売上が500万」

 

Aさんの頭の中:「???」

Aさんの頭の中:「店舗の規模がうちの店と違うからなぁ。」

Aさんの頭の中:「スタッフ人数がうちの店と違うからなぁ。」

Aさんの頭の中:「良いのか?悪いのか?単純にわからないなぁ。」

 

売上500万だけでは、その美容室の状況、イメージが沸いてきません。

 

それは、様々なケースで考えられます。

 

経営者同士の集まりがあった際に話しているとき。

同期の美容師と近況の会話をしているとき。

他店のスタッフと話しているとき。

 

売上500万といっても、店舗の規模がまったく異なると比較しようがありません。

売上500万でもスタッフ10名とスタッフ5名の美容室では、生産性が2倍違ってきます。

 

皆さんは、会話の中でもう少し情報があったら美容室の状況、イメージが沸くのに。そんなことを感じたことはありませんか?

 

ここでは、美容室やサロンの大きさやスタッフ数などの規模にとらわれない売上比較に使える3つの指標を紹介していきます。

3つの指標を知ることで、相手との会話が通じるようになります。他店の状態がイメージできます。

是非、最後まで読んでいただいた後、実際に美容室でご利用いただければ幸いです。

 

  1. パーヘッド
  2. 人時売上高
  3. 実労働売上高

 

パーヘッド

パーヘッドは、スタッフ1人当りの売上高になります。

パーヘッドは、よくこんな比較をする際に、使用されます。

 

  • 競合美容室と比較する場合
  • 同じ企業内の美容室を比較する場合
  • 自店の過去の実績と比較する場合

 

パーヘッドのデータを計算し、競合美容室や同じ企業内の美容室や自店の過去実績と比較することで、スタッフ働きや効率を評価するために使います。

 

パーヘッドの算出方法

パーヘッドの計算式は、

パーヘッド(スタッフ1人当りの売上) = 売上 ÷ スタッフ人数



美容室の店舗体の売上をスタッフ人数で割った金額になります。

美容室のパーヘッドの理想は、80万円と言われています。

60万円が順調だという1つの目安とも言われています。

 

例えば、オーナー含めスタイリスト2名、アシスタント1名の美容室でパーヘッド60万を目標します。

 

1ヶ月の営業25日のサロンとして考えると

 

180万 ÷ 25日 = 72,000円

 

180万のパーヘッドを達成する為に必要な1日の売上が、72,000円になります。

 

当然ですが、営業日数が1日減れば、その分1日の売上は上がります。

仮に客単価が、6,000円だとすると1日に12人のお客様を。

仮に客単価が、9,000円だとすると1日に8人のお客様を。

6,000円か9,000円か、客単価によって1日に必要なお客様の人数が違います。

 

美容室では、1日に接客できるお客様の人数は、限られています。

いかに、客単価を上げていくことが、気持ち的にも時間的にもゆとりあるサロンワーク、ゆとりある生活をする上でも重要なことです。

 

パーヘッドのメリットは、売上とスタッフ数が分かれば簡単に計算できます。

デメリットとしましては、「時間」、労働時間や定休日などを考慮していない点にあります。

 

パートやアルバイトの美容師さんなど美容室で働くスタッフの雇用形態も多種多様になってきています。

「時間」も含めて、しっかり比較したい方には、次の人時売上高や実労働売上高で比較することをオススメします。

人時売上高

人時売上高の算出方法

人時売上高の計算方法を紹介します。

スタッフ1人あたりの1時間の平均売上高になります。

 

計算式は、

「人時売上高」 = 売上 ÷ 総労働時間

 

総労働時間は、店長やスタイリストやアシスタントの正社員もパートやアルバイトもすべて含めた労働時間になります。

この数字が大きくなるほど、少ないスタッフ人数で売上を稼ぐことができていることになります。

要するに経営的には効率が良いことになります。

 

例えば

1日の売上が9万円で、スタッフ数が3人のA美容室とB美容室の2つの美容室があります。

美容室の営業時間は、どちらも10時~19時までの9時間だとします。

A美容室では、朝8時に出社して、帰社するのは23時。

サロンに入ってから帰るまでの拘束時間は、15時間になります。

B美容室では、朝9時に出社して、帰社するのは19時。

サロンに入ってから帰るまでの拘束時間は、10時間になります。

 

A美容室の人時売上高は、

売上90,000円 ÷ (拘束時間15時間 × スタッフ数3人) = 2,000円

 

B美容室の人時売上高は、

売上90,000円 ÷ (拘束時間10時間 × スタッフ数3人) = 3,000円

 

B美容室の人時売上高3,000円の方が、A美容室の人時売上高2,000円よりも1,000円も高く、多く稼いでいる事になります。

B美容室 人時売上高3,000円 > A美容室 人時売上高2,000円

 

これが人時売上高になります。

 

人時売上高は、売上と労働時間が分かれば計算できます。

「勤怠は、タイムカードでやっているから。POSシステムで管理したくない。どうしたらいいですか?」

という質問をいただくことがあります。

 

人時売上高の集計には、労働時間もしくはシフト時間でも計算できます。

勤怠実績の時間は、POSシステムに登録せずにシフト時間を使うことで人時売上高は確認できます。

 

実労働売上高

実労働売上高の算出方法

実労働売上高の計算方法を紹介します。

実労働売上高は、スタッフ1人の施術時間あたりの平均売上高になります。

 

「実労働売上高」の計算式は、

実労働売上高 = 売上 ÷ 総施術時間

で算出します。

 

総施術時間とは、カットやカラーなどの施術にかかった時間を集計します。

具体的には、お客様が来店した時間からPOSレジで会計が終わるまでの時間になります。

人時売上高と実労働売上高では、実労働時間の方が実際の施術時間になりますので短くなります。

したがって、分母が小さくなるので、金額は実労働時間の方が大きくなります。

 

 

まとめ

今回は、美容室やサロンの大きさやスタッフ数などの規模にとらわれない売上比較に使える3つの指標を紹介しました。

  • パーヘッド
  • 人時売上高
  • 実労働売上高

 

最後までご覧いただきありがとうございます。

皆様の美容室やサロンでご活用いただければ幸いです。

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