美容室やサロンで、在庫管理の状況を聞くことがあります。
すると大概の美容室では、POSシステムを利用した在庫管理を行っていない場合が多い。
美容室やサロンでは、どうやって在庫管理をしているのでしょうか?
よくあるのが、次の2つのケースです。
①1年に1回だけ商品棚卸のみ行っている
②Excelを使って毎月棚卸と仕入、販売の管理をしている店舗(店内消費は管理していない)
上記のどちらもPOSシステムを利用した在庫管理は行っていません。
しかし、POSシステムを利用した在庫管理をサロンで導入する際には、①と②の状況では、大きな差があります。
①の美容室では、1年に1回の棚卸しか行ったことがないので、まずは在庫管理の考え方から理解していただく必要があります。
②の美容室では、既に在庫管理を行っているので、在庫管理の考え方や店舗内での役割はもう既にできています。
その為、使い方の案内をすると現在の運用+αですぐに在庫管理の運用を行うことができます。
上記で挙げたそれぞれの美容室で考えられる現状の課題とPOSシステムの在庫管理機能を利用した解決方法を紹介します。
①1年に1回だけ商品棚卸のみ行っているサロン
課題:どのくらい在庫数や在庫金額があるのか全く把握できていない。
課題:在庫管理をやりたいが、そもそもやり方がわからない。
[解決策]
上記のような在庫管理の課題がよくでてきます。
これらを解決するには、サロンPOSシステムの使い方を覚えることは必要ですが、サロン内での手順やルールを決めることが重要になってきます。
【サロン内での手順やルール】
販売、仕入、店内消費をした際に商品の動きを記録する手順を決める。
だれが、いつ、どのタイミングで記録するかを決める。
上記のルールを決めた上で、POSシステムで棚卸登録から始めます。
期末や月末に数を数えるだけではだめです。
販売、仕入、店内消費の登録を手順で決めた通りに日々行っていくことが大切です。
販売(在庫増減-):POSレジの会計画面で商品売上登録すると在庫数は、マイナスされます。
仕入(在庫増減+):ディーラーから商品が届いたら仕入登録すると在庫数は、プラスされます。
店内消費(在庫増減-):カラー剤など店内でお客様に使用した場合に店内消費登録すると在庫数は、マイナスされます。
②Excelを使って毎月棚卸と仕入、販売管理をしているサロン(店内消費は管理していない)
課題:どれくらい材料費がかかっているのかを月中に確認したい。
課題:サロンPOSシステムで店販を売上登録している。更にExcelにも入力している。2度打ちの手間を無くしてサロンワークの効率をよくしたい。
[解決策]
毎日営業終了後、もしくは手順で定めた日に、店内で使用したカラー剤などの材料を店内消費登録することで月中でも材料費、材料費率が確認できます。
店販品を販売すると自動的に在庫数は、「1個」もしくは販売した個数が減ります。
お客様から商品の返品があった場合ももちろん対応できます。
POSレジ会計画面で、数量「-1個」で登録すると在庫数が増えます。
取り扱いアイテム数が多い美容室では、バーコードリーダーを使うと格段に業務効率が向上します。
在庫評価方法をはじめに決めておく
POSシステムでは、「最新単価」と「総平均法」の2つの在庫評価方法があります。
「最新単価」は、現在の技術商品マスタの仕入価格で在庫金額を算出する方法です。
「総平均法」は、前回棚卸実行日から今回棚卸実行日までの商品の平均単価を在庫単価として算出する方法です。
在庫評価方法については、また詳しく案内させていただきます。
どちらの在庫評価方法を採用するかで、在庫管理の運用方法も異なってきます。
特に美容業界では、カラー剤5本注文したら1本サービスというサービス品(添付)があるので、あらかじめしっかり運用を決めておくことが重要です。
まとめ
今回は、サロンの在庫管理状況でよくある2つのケースの課題と解決方法についてご紹介しました。
①1年に1回だけ商品棚卸のみ行っている
②Excelを使って毎月棚卸と仕入、販売の管理をしている店舗(店内消費は管理していない)
「1円多く稼ぐのも1円でも少なく経費を抑えるのも同じ」
「商品=お金」
ある美容室経営者が、在庫管理に取り組むスタッフに伝えていた言葉です。
在庫管理も売上同様に美容室の大切な業務です。
在庫管理を導入したい、定着させたいという方にこの記事が参考になれば幸いです。
在庫管理を始めたい方は、こちらの美容室で在庫管理を始めるために必要な3つのことをご覧ください。