単品管理という考え方を知っていますか?
美容室・サロン向けPOSシステムを導入するメリットとして顧客情報の一元管理や各種の集計が簡単になったなどの日々の業務の効率化。
また顧客への情報発信が簡単にできることや社員間の情報共有などの営業活動を支援する道具としての活用などが挙げられます。
美容室・サロン向けPOSシステム を利用しているお客様は、これから紹介する考え方とPOSシステム のデータを利用して考えていただくことで、さらに踏み込んでPOSシステム を使いこなしていけます。
今回は、物事を改善していく際の一つの考え方「単品管理」について紹介します。
データ分析に「単品管理」
小売業で商品管理手法の一つに「単品管理」という手法があります。
その「単品管理」を支える考え方に「現状分析~仮説を立てる~実施~検証」という考え方があります。
単品管理を言葉だけで見ると商品を一つ一つ管理するという意味にとらえられますが、物事の改善を行う際に使われます。
物事の動向とそれを生んだ背景、要因との因果関係の検証のなかで、顧客を捉えニーズを把握する為の、更には深く踏み込んでいく為の重要な考え方です。
「現状分析~仮説を立てる~実施~検証」のサイクルを考えた時に、一番分かりづらいのが仮説だと思います。
「仮説」=「仮説を立てる」ということです。
「仮説を立てる」というのがこのサイクルで非常に重要になります。
「仮説」という言葉は使わずとも普段の生活でよく使っています。
「仮説」を日常生活の中でも気にせずに使っています。
例えば、「高速道路で渋滞にはまった時」に、「左車線は初心者など運転が遅い人たちが多いから、追い越し車線を選ぼう」「そう考える人が多いからここは左車線を選ぼう」「この先はインターチェンジがあるから、そこまでは追い越し車線を行って、その後左車線を行こう」なども仮説の1 つです。
仮説を立てる上で大事なことは、相手(お客様)の立場になって考えることです。
「現状分析~仮説を立てる~実施~検証」のサイクルで、どこでPOSシステム のデータを活用したらいいかを紹介します。
美容室やサロンの事例で単品管理を考える
今回の題材は、来店動機「紹介カード」のお客様が今月激減してしまった。
というケースで「現状分析~仮説を立てる~実施~検証」のサイクルを使って掘り下げて考えてみます。
①現状分析
現状分析は「今月は、新規顧客が少なかった。他の来店動機と比較すると”紹介カード”で来店される新規顧客が減少している」
ある程度、減少しているということは感覚でわかると思いますが、実際のデータと感覚とのズレがないか確認します。
その際には、POSシステムの新規顧客の人数、比率、再来率が確認できる集計表や新規来店動機別集計表 を使用して確認します。
②仮説
次に仮説を立てる際ですが、上記表でいくつか挙げてみましたがいろいろな視点から考えてみます。
大事なことは相手(お客様)の立場になって考えてみることです。
紹介者の動向は、わたしどものPOSシステムでは[ 紹介者ツリー] という機能を使用して確認します。
③実施
実施は、仮説を立て改善する為に実行します。
④検証
次に検証ですが、”仮説を立てて実施した内容が結果どうなったか?”というのを検証します。
検証し改善されなかった場合は、現状分析へ戻り、再度仮説を立てて実施します。
新規顧客を確認するには、新規顧客の人数、比率、再来率が確認できる集計表や新規来店動機別集計表 を使用し、優良顧客の動向を確認するにはデシル分析 やRFM分析 を使用します。
まとめ
今回、単品管理という物事を改善するための考え方を紹介しました。
POSシステム を利用しているお客様は、単品管理の考え方とPOSシステム のデータを利用して考えていただくことで、さらに踏み込んでPOSシステム を使いこなしていけます。
「どうして?」「なぜ?」「どうやったら?」と問題点に対して、単品管理の考え方「現状分析~仮説を立てる~実施~検証」のサイクルで、常に考えるようになることで、習慣化しスタッフやサロンの成長につながります。
またそこから新たな発想や改善策を生み出すことになります。
「現状分析~仮説を立てる~実施~検証」のサイクルで物事を常に考えることを習慣化して、美容室やサロンが成長することに貢献できたら幸いです。