あなたが考える理想の美容室は、どんな美容室ですか?
様々な理想があるかと思います。
圧倒的なファンに囲まれて、新規集客の悩みから開放され、既存のお客様との関係を大切にした美容室を作りたい。
そんな理想をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
今回は、圧倒的なファンで繁盛する美容室経営者のマインドについて感じたことを紹介します。
先日のある夕方、四日市のお客様を訪問し会社に戻るために、車を運転しているとある美容室のアシスタントの方から電話をいただいた。
「オーナーが聞きたいことがあるので、来れますか。今、名古屋にいますか?」
ちょうど愛知と三重の県境にいたので、1時間半くらいでその美容室には到着できます。
「わかりました。6時くらいに行きます」
と電話を切り、名古屋市内の美容室へ向かった。
夕方の23号線は、渋滞する。
やっぱり渋滞し、6時をすぎてもまだ美容室には着けない。
途中、オーナーから電話があり、
「今、どこ?」
もう、仕事が終わって帰りたいようである。
呼んどいてそりゃないよと思いつつ、
「もう少しで到着するので待っててください。」
ちなみにこちらの美容室を紹介しますと、オーナー、スタイリスト、アシスタントの3名で1店舗の美容室です。
ホームページもありませんし、もちろんホットペッパービューティーなどのクーポンサイトもやっていません。
新規集客は紹介のみで、既存のお客様をとても大切にしています。
ここまでは至ってよくある美容室と何も変わりません。
こちらの美容室が、なぜ繁盛店なのか?
こちらの美容室が繁盛店だと考える理由を紹介します。
美容室に到着し、早速ご質問内容を伺うと「過去1年間の技術売上順にお客様を出したい」とことでした。
目的は、技術売上上位のお客様にDMを出すのにリストを出したいとのことでした。
手段として、POSシステムのどの機能を使ったらいいか。という質問でした。
顧客識別検索の「顧客シェア分析」を使います。
顧客シェア分析=デシル分析
わたしどものPOSをご利用いただいている美容室では、顧客シェア分析でわかります。
他企業のPOSをご利用の美容室は、デシル分析です。
【デシル分析】
デシルというのは、ラテン語で10等分するという意味になります。
デシル分析というのは、顧客を10等分して上位何割の顧客によって、どのくらいの売上が占められているのかを量る手法です。
優良顧客がサロンの売上にどのくらい貢献しているかを見ることができます。
裏を返せば、本当に上位20%の顧客が売上の80%を占めているのか、つまりパレートの法則が成立しているかをチェックする分析手法ということになります。
顧客シェア分析は、ある期間に来店しているお客様を対象に、売上を基準に10段階にランク付けをします。
POSの顧客シェア分析を使って分析してみた。
えっ 24万!!!
一瞬、画面に顔を近づけて凝視してしまった。
間違えじゃないかと思うような、目にしたことがない数字に、思わず驚いてしまった。
24万
これは、なんの数字でしょう?
Aランクのお客様。上位10%の1人のお客様が、1年間にこの美容室で使っている平均の金額です。
わかりやすく説明すると
1年間にお客様が500人、美容室に来店されます。
このお客様500人というのは、接客数ではなくカルテ枚数。
お客様が1年間に何回来店していても1人になります。
500人のお客様が、1年間に美容室を使った金額を基準に10段階(A~Jランク)に分けます。
そうすると、各ランクは50人づつ、A~Jランクはそれぞれ50人になります。
Aランクがお金を使ったお客様50人になります。
24万
Aランク、50人の平均の売上金額です。
美容室の平均の2倍~2.5倍くらいではないでしょうか。
まだピンとこない方もいるかと思います。
具体的に、どういうことかというと
24万×50人=1,200万
上位10%のお客様50人だけで、美容室の年間売上が1,200万になります。
月で考えると100万(1200万÷12ヶ月)を使っていることになります。
おわかりいただけましたでしょうか?
24万
これが圧倒的なファンで繁盛する美容室だと考える理由です。
圧倒的なファンを作るために必要なマインド
オーナー様と話していた時、またたびたびお店に訪問させていただいた時に感じたことです。
自分の店、理想の店作りの基準があり、軸があり、顧客の方を常に向いている。
だから、求められる基準、理想も高い。
例えば、自分の店に合わない顧客は断わる。
小さいお子様連れのお客様、チャラチャラしたカッコの高校生など自分の店、自分のお客様に合わない方は断わる。
これは、スタッフの教育についても同じです。
ダメージジーンズなどの服装や髪型など
店のクリンリネスもしかりです。
開店前、お店に行くとオーナーもスタッフと一緒になって床吹きをやっている。
打ち合わせで使うバックルームの机は、いつも何も置かれていない整理整頓された状態。
ある美容室で後輩としてそのオーナー様と一緒に働いていたことがある40代の経営者の方が、とても厳しい方と言っていたのがわかる。
圧倒的なファンを作るためには・・・
圧倒的な批判家を作ること。アンチを作ること。
有名になると批判されます。
人気者になると批判されます。
よく芸能人でも人気が出るとツイッターやブログで批判されて炎上するなんて話がありますね。
美容室でもそんなことはないですか?
お客様から指名が増えたりして人気が出てくると、先輩や同期のスタッフから批判されたりなんてことはありませんか?
またはそういった経験をしたことはありませんか?
批判されるのは人気の裏返しです。
出てくる杭は打たれるということわざがあります。
もし、あなたが批判されるようなことがあるならば、自分も人気が出てきたな。
認められてきたなと見方を変えてみるといいでしょう。
見方を変えることで、相手の言葉や行動の受け止め方が変わります。
逆に、誰からも好かれてという八方美人的な考え方を持っている人は、圧倒的なファンが少ないという傾向がありませんか。
お客様に対しても、理想のお客様とは程遠い、こういうお客様には来て欲しくない、こういうお客様はいらない、こういうお客様としか付き合いたくない。
嫌われたっていいやという、それくらいの気概を持っていないとビジネスはうまくいかない。
逆にそれが吸引力となって、圧倒的なあなたのファン、あなたの美容室のファンを生み出します。
まとめ
今回は、圧倒的なファンで繁盛する美容室経営者のマインドについて感じたことを紹介しました。
「誰からも好かれてという八方美人的な考え方を持っている人」にわたし自身あてはまります。
すべてをいきなり変えるのは難しいですが、ブログを書きながらそういう部分が必要だと改めて感じ、改善していかなければと思います。
皆さんは、八方美人的な考え方になっていませんか?