「お客様にいかにリピートしていただくか?」
美容室経営においては、「既存客のリピート率を上げる」「新規客のリピート率を上げる」ことは、重点的な課題です。
売上だけではなくリピート率をスタッフの1つの評価として取り入れている美容室も増えています。
今回は、美容室の重点的な課題の1つであるリピート率について紹介します。
美容室の顧客のリピート率
リピート率は、顧客が○○日以内に美容室に再び来店していただいた比率です。
例えば
再来店日数が30日ですと、6月1日に来店したお客様がその後30日となる日。
7月1日までに再度来店しているかになります。
ここで紹介するリピート率は、担当者は関係なくとにかく美容室に顧客が戻ってきたかどうかになります。
※リピート率の算出方法を詳しく知りたい方は、『美容室経営で重要なリピート率で失敗しないPOSシステムを選ぶ方法』をご覧ください。
新規顧客と既存顧客でそれぞれ分けて考えみます。
なぜなら、新規顧客と既存顧客とでは、リピート率が全く異なるからです。
また新規顧客と既存顧客のリピート対策も異なります。
新規顧客と既存顧客のデータを分けて考えてみることで、美容室の課題がどこにあるのか?が見えてきます。
効率よい有効な対策をするためには、まずは美容室の現状を知ることが大切です。
現状を知ることで、より仮説が立てやすくなります。
美容室のリピート率の平均値
美容室のリピート率ってどれくらいなの?
意外にご存知ない方が多い。
そこでPOSシステムを利用いただいている美容室のリピート率の平均値を紹介したい。
新規顧客のリピート率
新規顧客のリピート率になります。
こちらは、美容室に新規客として来店されたお客様が、その後○○日以内に美容室に戻ってきたか?の再来店(リピート)率になります。
それぞれ、再来店日数を30日、45日、60日、90日、120日でのリピート率を出してあります。
再来店日数 | 再来店(リピート)率 |
30日 | 7.2% |
45日 | 14.2% |
60日 | 22.5% |
90日 | 28.1% |
120日 | 35.9% |
既存顧客のリピート率
既存顧客のリピート率になります。
こちらは美容室に既存顧客としてご来店されたお客様が、その後○○日以内に美容室に戻ってきたか?のリピート率になります。
再来店日数 | リピート率 |
30日 | 16.8% |
45日 | 38.7% |
60日 | 56.0% |
90日 | 70.9% |
120日 | 81.3% |
皆さんの美容室の再来店日の基準は、何日ですか?
美容室の客層(性別、年齢)、価格帯によっても再来店日の基準日は異なってきます。
90日という美容室が多い傾向はあります。
リピート率をこれから注視していきたい!という美容室経営者様。
まずは、ご自身の美容室の再来店日数とリピート率のデータをしっかり収集して、目標とする新規顧客のリピート率、既存顧客のリピート率の基準値を決めていきましょう。
理想のリピート率
リピート率と新規集客とは密接な関係があります。
美容室が成長し続けるためには、新規集客は継続的に取り組む必要があります。
新規顧客が増えたときに、既存顧客のリピート率が落ちるといった傾向もあるので、リピート率と新規集客のバランスなど一緒に注視することが重要です。
わたしの考える理想の再来店率は、既存顧客のリピート率90%、新規顧客のリピート率50%、新規比率20%です。
こちらを維持することができれば、右肩上がりの顧客数、売上を達成できるはずです。
仮に
1ヶ月100人のお客様が美容室に来店するとします。
再来店日数120日で、既存顧客のリピート率90%、新規顧客のリピート率40%、新規比率20%だとします。
新規比率20%なので、
100人(内訳 既存顧客80人、新規顧客20人)
既存顧客のリピート率90%
既存顧客80人で再来店(リピート)は、72人。
新規顧客のリピート率40%
新規顧客20人で再来店(リピート)は、8人。
既存顧客の再来人数72人+新規顧客の再来人数8人+新規顧客20人=100人
すべてのお客様の来店サイクルを120日として考えると、既存顧客のリピート率90%、新規顧客のリピート率40%、新規比率20%で100人の顧客数を毎月、確保することができます。
※来店サイクルが120日より短いお客様もいますがここでは考慮してません。サイクルが短いお客様がいればその分の客数が確保できます。
既存顧客については、再来店日数120日でリピート率90%以上を達成するには、再来店日数90日で少なくともリピート率80%以上は到達していないと届きません。
既存顧客をしっかり確保するには、事前予約を活用していくことをオススメします。
新規顧客のリピート比率が、40%に届かない場合は、既存顧客のリピート率や新規顧客比率を上げることが必要となります。
これ以上の数値を達成できれば、毎月の顧客数100人を超え、美容室の売上も右肩上がりになります。
まとめ
今回は、美容室の重点的な課題の1つであるリピート率について紹介しました。
新規と既存のリピート率は、大きく異なります。
新規顧客と既存顧客のデータを分けて考えてみることで、美容室の課題がどこにあるのか?が見えてきます。
効率よい有効な対策をするためには、まずは美容室の現状を知ることが大切です。
皆様の美容室のリピート率UPに役立つ情報であれば幸いです。
どんなリピート率が出せるのか更に知りたい方は、こちらの記事もご覧下さい。