木を見て森を見てますか?
POSシステムを利用いただいている美容室でデータの見方を紹介する際にこのような考え方を使います。
今回は、美容室やサロンで使えるデータ分析する際の1つの考え方とその効果について紹介します。
データ分析に使える1つのことわざを紹介します。
「木を見て森を見ず、森を見て木を見ず」
ことわざの意味は、木を見て森を見ずとは、細かいことばかりに気を取られて全体を見渡せない。
また逆に全体ばかりに気を取られて細かいことが見れないという意味です。
美容室やサロンに置き換えた場合、どうでしょう?
例えば森を美容室やサロン、木をスタッフと置き換えて考えることができます。
更に細かく掘り下げて葉の部分も考えてみるとカラーやパーマのカテゴリーや単品の技術メニューなどに置き換えることができます。
置き換えてみますと例えばスタッフ個人のことばかりに気を取られてサロン全体が見えていない。
サロン全体ばかりに気を取られてスタッフ個人が見えていない。
またスタッフ個人の技術売上ばかりに気を取られて、カラーやパーマのカテゴリーや単品の技術メニューなどの細かい部分が見えていないということです。
「木を見て森を見る、森を見て木を見る」
データ分析も同じです。
細かいところを見て、全体を見る。
全体を見て、細かいところを見る。
物事を「木」や「森」の両面から「なぜ?」「なぜ?」を繰り返し深く掘り下げて考えることが大事です。
POSシステムをどのように使うか?
下記の画面は、「売上ロジックツリー」という機能です。
売上高(森)を各項目(木)に細かく分けて、良い点、悪い点がどこなのかをわかりやすく示してくれる機能です。
特徴は、サロン全体orスタッフ個人ごとに確認できます。
上記の表は、サロン全体で今年(2015年4月~2016年3月)と前年(2014年4月~2015年3月)を比較してます。
売上高を売上、単価、人数、比率、サイクルなどに分解して一目で良い点、悪い点が確認できます。
対象比較期間より数値が下がっていると赤字で課題点を表示します。
赤字の項目を見ていくと、いくつか課題が確認できます。
中でも「カラー件数比率」と「トリートメント件数比率」が下がっていることがサロン全体の売上高に影響していることがわかります。
そこから
「カラー件数比率が下がっているのはなぜ?」
「トリートメント件数比率が下がっているのはなぜ?」
なぜ?なぜ?を考えてみます。
もしかしたらスタッフごとに見たら上がっている人、下がっている人がいるのでは?いろいろ疑問になる点など考えが出てくるはずです。
美容室やサロンの課題への対策を考えて実施し、また検証するという単品管理のサイクルです。
これを継続して行うことが何より大事です。
サロンやスタッフ全体にこのような考え方を浸透するとこんな効果が期待できます。
- スタッフの課題認識
- スタッフの意識統一
- スタッフの意識向上(モチベーションアップ)
- 効果の表れ
- 相乗効果
まとめ
経営者とスタイリスト、アシスタント、フロントでは立場が違います。
立場が違えば同じ森でも見えている森の大きさや景色は異なります。
気づくこと、考えている内容も違ってきます。
それはそれでいいのです。
ただお互いに違った立場から見てみるという気遣いは必要です。
大切なことは、立場が違えと「森」や「木」を見る目が全員に備われば、必ずサロンは成長します。